高齢化社会と介護

これまで高齢者の介護は、家族が中心になって支えてきました。
しかし高齢社会では家族も高齢化が進み、高齢者が高齢者の介護をする「老老介護」が問題になっています。

また、核家族化や女性の社会進出、都会への労働力移動などで、家族の介護力も弱まってきました。
高齢者だけの世帯が次第に増えて、2025年には世帯主が65歳以上の世帯が1834万世帯で、そのうち単独世帯が680万世帯、夫婦のみの世帯が609万世帯になると推定されています。

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ケアマネージャーへの依存

2008年07月23日

ケアマネジャーが信頼されるほど、「何でもケアマネジャーに」と依存されることがあります。
しかし、ケアマネジャーの役割は、あくまで利用者の選択の手助けです。

特に利用者の金銭管理は、けっしてケアマネジャーの仕事ではありません。
頼まれても引き受けず、必要ならば成年後見制度や金銭管理の代行サービスを行う機関を紹介しましょう。

ケアマネジャーは個人や家庭の問題に深く関わるため、対応のしかたによっては、個人的なトラブルに巻き込まれかねません。
また過度の依存にこたえていると際限がなく、身動きできない状態に陥ってしまうのです。
利用者を自立したひとりの人間として扱い、利用者を援助するプロとして対等な関係を保つことは、トラブルからケアマネジャー自身の身を守ることにもなるのです。


家族や利用者の誤解
ケアマネジャーにすべて依存してしまうのも問題ですが、選択をすべて家族にまかせてしまう利用者もいます。
家族の意見を尊重し、支えることもケアマネジャーの役割ですが、できるかぎり利用者のために最適なプランを、利用者の意志で選んでもらわなくてはならないのです。

家族関係によっては、高齢者の年金が高齢者自身のために使われていない例は少なくありません。
また、訪問介護サービスで家族の食事や選択まで要求されるようなこともあります。
介護保険制度は、高齢者が自分の年金や財産で介護保険料を支払い、自分のために、サービスを利用するものです。
家族や利用者がその点を誤解しないように、きちんと説明しなくてはなりません。

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介護保険施設・ケアハウスやグループホーム

2008年07月10日

介護保険施設には、ケアハウス、有料老人ホーム、グループホームなどが含まれていません。介護保険では、これらの施設ではなく、居宅サービスのひとつとされています。ケアハウスなどの軽費老人ホームや有料老人ホームは高齢者を対象にした在宅です。

入居時は基本的に自立が条件ですが、住んでいるうちには介護が必要な状態になることもあります。介護が必要になった場合、契約内容にもよりますが、所属する介護員から介護サービスを受けることができます。

これらの施設の事業者が、施設設備や人員配置などの条件を満たして都道府県知事から指定を受けていれば、それらのサービスは、「特定施設入所者生活介護」のサービスとして介護保険の適用を受けられます。


介護保険制度では、ケアプランの作成が給付の条件となっていますから、施設でも個々の利用者ごとに心身の状況に応じた施設サービス計画を作成し、計画に基づいて、看護、介護、機能訓練、療養管理などを行うのです。

施設内でのケアマネジメント業務を行うために、介護保険施設では、利用者100名あたり、1名以上の介護支援専門員を配置しなくてはなりません。
ケアマネージャーとして、指定居宅介護支援事業所の次に活躍する場が多い職場といえるでしょう。

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介護保険施設の種類

2008年04月14日

・指定介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
老人福祉法に規定される特別養護老人ホームを介護保険施設として指定したもので、常時介護が必要で在宅での生活が困難な高齢者を対象に、介護福祉施設サービスを行うための施設です。生活のための介護を目的とします。設置主体は社会福祉法人や地方公共団体です。

・介護老人保健施設(老人保健施設)
介護保険法に規定された施設で、病状が安定していて入院治療は必要ない高齢者を対象に、介護保険施設サービスを行うための施設です。家庭復帰を目標に、リハビリテーションや看護・介護を行い、医療と生活のための介護の両方を提供するのです。設置主体は医療法人、社会福祉法人、健康保険組合、地方公共団体などです。

・指定介護療養型医療施設(療養病床、老人性痴呆疾患療養病棟)
医療法に規定される病院または診療所の療養病床を介護保険施設として指定したもので、長期療養が必要な高齢者を対象に、介護療養施設サービスを行うための施設です。医療の提供を目的とします。設置主体は医療法人などです。なお、施設サービスを利用するには要介護1以上の認定を受ける必要があり、要支援の人は、介護保険での利用はできません。

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介護保険制度

2008年04月07日

4人に1人が高齢者という社会では、介護は特定の人ではなく、国民全体の問題となってきます。
しかも核家族があたりまえの現在では、それを個人や家族だけで支えることは不可能です。

介護は社会全体の問題であり、すべての人で支えていくものとなってきたのです。

そこで介護を社会で支える手段として、2000年4月に介護保険制度が始まりました。
介護保険制度は社会保険であり、被保険者から保険料を徴収し、介護サービスを給付するというしくみです。


介護保険制度の被保険者は65歳以上の人(第一号被保険者)と、40歳以上で医療保険に加入している人(第二号被保険者)です。

被保険者は、たとえ介護サービスが必要な状態でなくても、市町村に保険料を納めます。
そして、介護が必要になったときには、市町村に要介護認定を申請します。

要介護認定の申請があると、調査員が利用者宅を訪問し、認定調査が行われます。
認定調査の結果は審査会にかけられ、自立、要支援または要介護1~5と判断されます。

自立とは介護の必要がないということで、要支援とは、介護が必要とまではいえないものの、一部のサービスを利用すれば介護が必要な状態になることを予防できると判断された状態です。

要支援または要介護1~5と判定されると、その段階に応じた限度額の範囲内で、介護サービスを利用できます。
費用の90%は介護保険から支払われ、利用者は残りの10%を自己負担として払うのです。

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在宅介護支援センター

2008年04月04日

介護保険適用の指定を受けるために介護支援専門員の配置が義務づけられているのは、指定居宅介護支援事業所と介護保険施設です。しかし、ケアーマネジメントの専門家としてのケアマネジャーが求められている職場はほかにもあります。
そのなかでケアーマネジメントともっともかかわりが深いのが、在宅介護支援センターです。

在宅介護支援センターは、寝たきり高齢者など、在宅で介護を必要とする人を支援するための機関です。
24時間態勢で家族の相談に乗ったり、さまざまな情報提供を行ったり、サービスの利用を円滑に進めるための連絡・調整を行ったりします。
1989年にゴールドプランで制度化され、1994年に老人福祉法のなかに「老人介護支援センター」として法的に位置づけられました。
職員には、保健師と介護福祉士、看護師と社会福祉士の組み合わせで、医療系専門職と福祉系専門職を1人ずつペアで配置することとされています。


在宅介護支援センターには、地域型と基幹型があります。

●在宅介護支援センター【地域型】・・・
地域型は利用者の個別の相談に乗って問題解決をはかるほか、地域の高齢者の実態を把握し、サービス基本台帳を整備します。
サービス基本台帳とは、サービスを円滑に提供するために、支援が必要な高齢者や家族について、基礎情報やサービス計画の内容、実施状況、今後の課題などを記載した台帳です。

地域型在宅介護支援センターで働く場合は、指定居宅介護支援事業所と同様に、個別の利用者の相談援助業務やケアーマネジメントがおもな仕事です。


●在宅介護支援センター【基幹型】・・・
基幹型は地域型と同様、個別の相談に応じるほか、地域型住宅介護支援センターを支援し、地域ケア会議を実施するなど、地域全体の在宅介護を支援します。

地域ケア会議では、次のようなことが話し合われます。
処遇困難な事例の検討と調整・介護保険対象外の人への介護予防方法や支援方法の検討・サービス提供機関や地域型在宅介護支援エンターとの連携、調整・その他地域福祉の向上に関すること。などです。

基幹型在宅介護支援センターで働く場合、個別のケアーマネジメントだけでなく、地域全体の福祉について考え、活動できる人材が求められます。

また、在宅介護支援センターは、指定居宅介護支援事業所を兼ねたり、要介護認定の訪問調査を受託するなど、指定居宅介護支援事業所と同様の業務を求められることも多いようです。

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これからの在宅介護支援センターの役割

2008年04月03日

介護保険が始まって、指定居宅介護支援事業所がその業務の一部を肩代わりするようになったものの、在宅介護支援センターの役割はまだ終わってはいません。

在宅介護支援センターの多くは、市町村からの委託という形で運営されています。
介護保険でのサービス提供の報酬に頼らないため、介護保険にしばられず、中立で公正な立場での活動をしやすいのがひとつの特徴です。

さらに、基幹型、地域型と分けられ、地域内で他の在宅介護支援センターと連携しやすく、新しい社会資源を開発したり、指定居宅介護支援事業所間の連絡調整を行うなど、地域のケアマネージメントのリーダー役としての役割も期待されています。

将来的には、ケアマネージャーへの支援業務も基幹型在宅介護支援センターの仕事のひとつになるでしょう。


利用者が自分で作成するセルフケアプランは、より自立した介護サービスを利用できる方法として注目されていますが、現在のところほとんど利用されていません。

セルフケアプランも、在宅介護支援センターがサポートすることで、普及が期待されています。

しかし、現在、在宅介護支援センターで働くケアマネージャーの多くは、指定居宅介護支援事業所のケアマネーージャーを兼任したり、要介護度の認定調査を受託したりして、このような在宅介護支援センターならではの役割を果たす余裕がないようです。

これからの、在宅支援センターのあり方、果たすべき役割を正しく伝え、広めて、ケアマネージャーがそのなかで本来の業務を行えるようにしていくこと、これも在宅介護支援センターで働くケアマネージャーの仕事といえるでしょう。

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介護の社会化の問題点

2008年02月26日

介護保険制度によって介護の社会化が進み、介護サービスを利用しやすくなったとはいえ、問題はまだ山積みしています。
介護保険制度では、在宅で介護サービスを受けながら生活することを目標のひとつに掲げています。また高齢者自身も、多くの人ができるだけ自宅で生活したいと望んでいます。
しかし、実際には在宅生活はまだむずかしく、やむを得ず特別養護老人ホーム(指定介護老人福祉施設)などの施設を利用することが多くなっています。
また、治療の必要がないのに帰宅して生活できないために入院を続ける「社会的入院」も楷書されてはいません。

「社会的入院」の理由のひとつとしては、利用限度額の問題があげられます。
介護保険では、要介護度によって毎月の利用限度額が定められています。
たとえば、要介護5でひとり暮らしの高齢者が在宅生活を送るために、毎日の訪問介護と週1回程度の訪問入浴を組み合わせるだけで、ほぼ限度額を使い切ってしまうのです。
訪問看護、デイケアなどを入れようと思うと、はみ出した部分はサービス費用の全額を自分で支払うことになり、大きな経済的負担になります。

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